サイコパスとデミ・サイコパスの区分はどこにあるのか

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サイコパスとデミ・サイコパスの区分はどこにあるのか

サイコパスとデミ・サイコパス

サイコパスという精神病変は比較的名前の知られるものとなってきていますが、その類型としてあるのがデミ・サイコパスです。

 

デミとは英語で「部分的な」という意味を持つ言葉ですから、デミ・サイコパスというのは部分的なサイコパス的性質を持つ人物であるといった形になります。

 

要するに善良な一市民と反社会的性質を強く有するサイコパスの中間地点であり、通常時には一般的な市民と変わらない判断で生活をしているものの特定の条件下で強い犯罪傾向を示す、また特定の判断基準に適合した場合には相手に対して強い攻撃意識を持つといった特徴があります。

 

名称こそ似通っているものがありますがその性質は全く異なるものであるため、別物の精神病変として扱うことが必要です。

 

二つの区分はどこにあるのか

ではこの二つの区分はどこにあるのかについてですが、これを考える上で一つ例を挙げてみましょう。

 

AさんとBさんという二人の人物がいて、二人は共に殺人の容疑で逮捕されました。

 

その後の聴取でAさんは「人を殺してはいけない理由が分からない」という供述をしており、Bさんは「家族では無かったから殺した」と供述したとしましょう。

 

サイコパスの定義にはさまざまな物があるとはいえ、共通するのは良心や愛情といった感情を有さないか、極めて希薄であることです。

 

この定義を踏まえて考えると、AさんとBさんは共に犯罪者ではあるもののAさんはサイコパスであり、Bさんはそうではないとなります。

 

何故ならばBさんの供述の内容は「家族では無かったから殺した」というものであり、その供述の中には家族は殺さないという家族への愛情があるからです。

 

よってこの場合、Bさんはデミ・サイコパスであると判断することが可能です。

 

こうしたわかりやすい区分が常に行えるわけではありませんが、おおよそ両者の区分はこういった点で行われていると考えて良いでしょう。

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